糖尿病トピックス

糖尿病の体質を示す遺伝子

糖尿病患者の約95%を占める2型糖尿病。
その発症のしやすさに強く関わる遺伝子を、日本の2つのグループが各々の研究で突き止めて同時に発表しました。
その研究グループは「国立国際医療センター」と「理化学研究所」。
日本人を対象に研究し突き止めたとのことです。

特定した遺伝子の名は「KCNQ1」といい、これまでは、心臓の筋肉の動きに重要であることが知られていました。
この遺伝子の塩基配列がわずかに違うと2型糖尿病の発症が1.3~1.4倍に高まったとのこと。

これまで、2型糖尿病に関連する遺伝子は、欧米人対象の解析によりいくつか見つかっていたものの、アジア人で特定されるのは初めてとのことで、今後は予防や治療法の開発が期待されるようです。



「世界糖尿病デー」というのがあります

 11月14日は、糖尿病の予防や検診を呼びかける「世界糖尿病デー」とされています。

 この日は、国連が2006年、インスリン発見者の誕生日である11月14日にちなんで定めたものです。

 この「世界糖尿病デー」には、建物などをシンボルカラーの青色に光らせる「ブルーライトアップ」が世界各地で行われます。2008年の2回目には、世界約740カ所、国内約50カ所がライトアップされるとのこと。

それにしても国連が定めるくらいですから、糖尿病は世界中で代表的な病気という位置づけになったというわけです。

実は、世界の成人の約5~6%が糖尿病をを抱えているとのこと。2025年には3億8, 000万人(2007年と比較し64.7%増加)に達すると予想されています。

中でも特にアジア、中東、アフリカ、南アメリカでは2倍になるとのこと。糖尿病はA I D Sと同じくらいの死者が出ており、糖尿病により発病する合併症による死亡合わせれば更に多くなります。

そこで国連は、国際糖尿病連合(約150カ国が加盟)が要請してきた「糖尿病の全世界的脅威を認知する決議」を2006年12月20日に国連総会議で採択し、11月14日を「世界糖尿病デー」に指定。
世界各地で糖尿病の予防、治療、療養を喚起する啓発運動を推進することを呼びかけた、ということです。



糖尿病とストレスは関係が深い

糖尿病予備軍の人のうちで、ストレスのある人の場合、ストレスが無い場合の3倍以上、糖尿病を発症しやすいと岩手医大内科学講座糖尿病代謝内科分野の佐藤譲教授らが発表しました。糖尿病患者や糖尿病予備軍の医療対策への活用が期待されます。

この研究は2000~2005年にかけて、盛岡市内の事業所の男性労働者732人のうち、糖尿病の予備軍男性128人(平均年齢49・3歳)を対象に経過を観察し判明したとのこと。

ストレスは体に悪影響を与えることが多いのは誰しも知っていますが、糖尿病についても同様のことが言えるという研究結果でした。



糖尿病の救世主となるか(膵臓細胞増殖)

糖尿病インスリンが分泌されないことなどにより発症するわけですが、このインスリン分泌能力を持つ細胞をつくり、委嘱する研究をはじめるというニュースが流れました。京都大の山中伸弥教授は米バイオ企業ノボセル社と協力し、人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から、インスリン分泌能力を持つ膵臓の細胞をつくるというもので、安全な細胞をつくって糖尿病患者に移植できれば、とても画期的な治療法につながるります。山中教授は「互いの技術を融合し、糖尿病治療の可能性を探りたい」とコメント。ボセル社は1999年に設立さてた会社で、米カリフォルニア州に本社があります。幹細胞を使った慢性疾患の治療法開発や創薬事業を手掛けるとのこと。



糖尿病とたばこは心臓に悪影響

糖尿病になると健康管理に万全を期す必要があります。特に口からはいるものについては気を付けなければいけません。松山千春さんは全国ツアー中に倒れ、心臓の手術を受けました。彼は糖尿病患者で、自ら「糖尿病と闘うシンガー」と言いながら仕事をしていました。酒はやめてもヘビースモーカーは変わらず、今回の事態になったのでした。コンサートのように発刊の激しい運動をし、水分もろくに摂らないでいると血液がねばねばになり、発作を起こしやすくなるとのこと。糖尿病とたばこは特に心臓に悪く、今後はたばこをやめて音楽活動をすることになると思います。



新型インフルエンザと糖尿病

新型インフルエンザは持病がある人にとってはとても脅威であり、命に関わる重病になりやすいと言われています。実際に無くなった方の多くは何らかの持病、疾患を抱えている人がほとんどです。

糖尿病についても同様のことがいえます。奈良県では50代の女性が新型インフルエンザの予防接種をうけ、これにより発病して亡くなりました。このように新型インフルエンザにかからないための予防接種なのに、これがきっかけで亡くなる例が跡を絶ちません。

糖尿病の方は、新型インフルエンザの予防接種にあたり、医師と十分に相談の上でワクチンを接種するかどうかを判断して下さい。



脂肪萎縮性糖尿病とは

脂肪萎縮性糖尿病とは、先天的あるいは後天的に、脂肪組織が全身あるいは部分的に欠落、萎縮することでさまざまな症状を引き起こす、脂肪萎縮症(脂肪ジストロフィー)という比較的稀な病気により引き起こされる症状のひとつで、治療がきわめて難しい病気です。

この治療に関するニュースを紹介すると、iPS(人工多能性幹)細胞など幹細胞を用いた医療を目指す京都大医学部付属病院iPS細胞・再生医学研究会の第1回研究会が2010年1月15日、京都市左京区の芝蘭会館で開かれ、難病患者の細胞から作ったiPS細胞の医療応用や安全性確保のための研究が報告され、中尾一和・京大病院教授は、iPS細胞から脂肪細胞や血管を作る細胞への分化に成功したことを報告。脂肪萎縮性糖尿病患者への細胞移植医療に向け、安全性と有効性を検討するとともに、インスリンを分泌する膵β細胞への分化研究を進め、糖尿病の画期的治療法を実現する意気込みを示したとのこと。

早期の実現を期待します。

 



痩せていても糖尿病になりやすい原因

糖尿病といえば太っている人というイメージがありますが、太っていない人でも糖尿病を発症しやすい人がいます。
この遺伝子変異を、徳永勝士・東京大教授らのグループが発見したとのこと。

患者と健康な人、計3268人の遺伝子を分析した結果、この変異を持つ人は変異のない人に比べ、糖尿病になる危険性が1・75倍に上昇しました。特に肥満でない人に限ると、危険性が2・51倍に。
糖尿病につながる遺伝子は数多く見つかっているが、非肥満型のリスク遺伝子は初めてのことで、米人類遺伝学会誌に発表するとのことです。

遺伝子名称:KCNJ15
機能:膵臓の細胞でインスリンの分泌を抑えるたんぱく質を作り出し、インスリンの分泌が減ると、筋肉や脂肪の細胞が血液中の糖分を取り込まなくなるため、太りにくいが、糖尿病になりやすくなるとのこと。新たに見つかった変異は、この遺伝子の働きを過剰に高めることから、インスリン不足となり、やせ形で発症する危険を高めるとみられている。



糖尿病になりやすい人

厚生労働省のホームページでは、糖尿病についてマスコットキャラクターを用いてとてもわかりやすく解説しています。

その中で、糖尿病になりやすい人についても言及があり、次のような掛け合いになってます。

Aさん 太っていると、糖尿病になりやすいのか? 

Bさん そうなんだ。平成9年に行われた「糖尿病実態調査」でも、今までに一番重かったときの体重が重い人ほど、糖尿病にかかりやすいことがわかっているんだよ。 

Aさん 肥満かどうかはどこで区別するんだ? 

Bさん 肥満の基準には、BMI(ボディー・マス・インデックス)という基準がひろく使われているんだ。これは病気が一番少ない体重を、統計的に割り出したものだね。BMIが22のとき、最も病気が少ないんだよ。 

やはり肥満は禁物。痩せていてもストレスなどの環境的要素や遺伝子的要素で糖尿病になる人もいますが、基本は肥満予防が糖尿病予防となります。



糖尿病とメタボの関係

 糖尿病メタボはどちらもインスリンが効かないという共通点あります。
 「インスリン」は膵臓で作られ、を細胞内に取り込みエネルギーにするホルモンです。これが働かなくなる、つまりを利用できなくなることにより、血糖値が上がって糖尿病を発症。また、高血圧の助長、中性脂肪の増加というメタボ原因もつくることになります。

メタボ糖尿病予備軍」と言われていますが、それはメタボを放っておくと、やがては糖尿病へと移行する可能性が極めて高いためです。
 また、初期の糖尿病メタボ自覚症状がないことも共通しています。空腹時血糖値をチェックして、警戒することが大切です。
 糖尿病では126mg/dl以上
 メタボでは110mg/dl以上が「危険区域」



糖尿病の費用・治療費

糖尿病治療にかかる費用として代表的な物にインスリン注射があげられます。

このインスリン注射、自宅で打つとしても、その都度必ず医者の診察をうけるのですが、そのたびに高額な自己負担が発生します。一年間の費用合計額は十数万円にものぼります。特に日本は糖尿病治療において費用のかかる国のようです。

糖尿病になると、体の心配のみならず、家計の心配も大きな物となります。家族が健康でも、その家族の生活に費用面で大きな影響を与えることになるのです。そうならないためにも、糖尿病予防がとても重要です。



糖尿病治療とがんの関係

米国癌協会(ACS)と米国糖尿病協会(ADA)が共同で設置した専門家グループにより発表されたコンセンサス・レポートによると、

「糖尿病患者は癌(がん)リスクも高い」とのこと。特に2型糖尿病と特定のがんとの関連が認められており、糖尿病そのものがリスクを増大させるのか、肥満などの共通する危険因子が原因なのかはわかっていないとのこと。 また、別の研究によると、インスリンなどを用いた糖尿病治療と一部のがんとの関連も示されている。

しかしながら、決定的な科学的根拠がなく、インスリンが原因なのか、その他の糖尿病の危険因子が関与しているのかを明らかにするのは難しいとのこと。

肥満者やインスリン値の高い人は特定のがんへの罹患率が高いことはいくつか示されているもののが、あらゆるがんに当てはまるわけではない、と、著者の1人、米マサチューセッツ大学メモリアル・メディカルセンターのDavid Harlan博士は述べている。

ただ、最も好ましくないのは、がんをおそれるあまりインスリン治療をしないと、糖尿病の合併症を引き起こすことになり、そちらの方が危険だ、とも。



日本人は2型糖尿病の発症リスク1.2倍

門脇孝・東京大教授(糖尿病学)の研究チームが「小太り程度でも日本人が欧米人に比べて2型糖尿病を発症しやすくなる」という遺伝子を発見。この遺伝子に変異があると発症の危険性が1.2倍高くなる。早期発見や予防薬開発に役立つと期待されるとのこと。9月5日付の米科学誌ネイチャージェネティクス(電子版)に発表。

2型糖尿病は運動不足や食べ過ぎなど生活習慣がもとの糖尿病で、日本国内の糖尿病患者全体の大半を占めている。
研究チームは、糖尿病患者約4500人と健康な人約3000人の遺伝子を解析。糖尿病と関係のある二つの遺伝子を発見。
このうち、「UBE2E2」と呼ばれる遺伝子では、遺伝子を構成する塩基配列が健康な人と異なると糖尿病の危険が1.2倍高くなると推定。日本人患者の15%がこのタイプと考えられるとのこと。

また、他国の遺伝子データを調べたところ、韓国や香港などでは同様の関係が認められたものの、フランスやデンマークでは糖尿病と関連がなかった。
東洋人は、欧米人のように明白な肥満でなくても発症する人が多く、血糖値を制御するインスリンの分泌量が欧米人の半分しかないことが知られている、今回の遺伝子はインスリンを分泌する細胞内で働いている。



京大が糖尿病悪化原因のタンパク質を発見

英科学誌「ネイチャー・コミュニケーションズ」がこのほど発表したところによると、
2型糖尿病の悪化の原因となるタンパク質の1つを、京都大ウイルス研究所の増谷弘准教授や大学院生の吉原栄治さんのグループが突き止めたとのこと。

本来は「飢餓状態」で働くべきタンパク質が、さまざまな原因で「飽食状態」でも過剰に働くことが原因とみられ、このタンパク質の働きを抑えることが、2型糖尿病の治療につながるとのこと。

 血糖値を下げるインスリンの分泌量や効きやすさが低減する2型糖尿病は、国内に約700万人の患者がいる。発症の主な原因は、脂肪細胞から多く分泌される「生理活性物質」が、インスリンの働きを抑えることと考えられている。

 増谷准教授たちは、インスリンの働きを抑えるタンパク質「TBP-2」が働かない肥満のマウスを作製。肥満だけのマウスは糖尿病を発症するものの、今回作製したマウスは、脂肪細胞から生理活性物質が多く分泌されていても、インスリン分泌量や効きやすさが通常のマウスとほぼ同じレベルで、糖尿病を発症しなかったとのこと。

 増谷准教授は「TBP-2は、歴史的に飢餓にさらされることの多かった人類で、血糖値を上げるために働いていたと考えられる。それがさまざまなストレスによって不必要な状況で活性化してしまい、糖尿病を悪化させているのではないか」とコメントしている。



糖尿病3日で改善できるか

血糖値はたった3日間で下げることができるというノウハウが販売されています。

糖尿病と診断されると、投薬、インスリン注射、食事制限、適度な運動等を続ける必用があるわけですが、このノウハウによれば、薬や運動なしに、3日で血糖値を下げるというものです。。


この方法を公開した藤城博氏は、日本の糖尿病の第一人者ともいえる方とのこと。
主な経歴としては放射線技師、柔道整復師、鍼灸師、針灸院開業20年、(株)中医代表取締役、日本綜合医学会評議員など、その方面のスペシャリストと言えます。

たった3日間で血糖値が下がるノウハウは、この方法を実践したほぼすべての人が血糖値を下げたという再現性、だれでも簡単に実践でき、従来の医師が指導する療法とは全く違う方法となります。

ちなみに、効果がなければ全額返金の保障付きでDVDとマニュアルは一切返送する必要もないとのことです。私は内容を確認していませんが、血糖値を3日間で下げ、糖尿病を短期間で改善できるノウハウに興味のある方は購入の検討も選択肢となります。

ただ、1型糖尿病には効きません。全体の95%である2型糖尿病に効くとのことです。