糖尿病の合併症

糖尿病は結局○○の病気

糖尿病は血糖値を下げるインスリンなどが正常に分泌されない等、血糖値が高い病気であるわけですが、血糖値が高いことそのものが悪い、というよりも、血糖値が高いことによる○○への影響が悪いことになります。

これにより、○○に関する病が「合併症」というかたちで現れるわけです。

○○とは何ぞや、というと、それは「血管」です。

高血糖だと血液の粘性が強くなります。それにより血管が詰まったり、負荷がかかるのです

この状態が長く続くと、全身の血管に影響を及ぼし、細小血管や大血管の合併症を起こすことになります。糖尿病患者の死因では大血管症、つまり心血管病が最も多く、特に欧米では狭心症、心筋梗塞等の冠動脈疾患による死亡が死因の3~5割です。

日本でもでも脳血管障害とともに大血管症が死因の上位に位置しています。

 

 



足変病

足変病とは糖尿病による合併症の一つです。

糖尿病による神経障害により感覚が鈍くなると、足にけがや火傷などがあっても気付きにくくなり、しかも足先は目につかないために異常がおこっていてもわかりにくくなります。

高血糖になるとばい菌に感染しやすく、傷が治りにくくなることから、、小さな傷でも酷くなり、かいようや壊疽になり、足を切断しなければならなくなることがあります。

そのようにならないためにも、足のチェックを習慣にし、異常を早く発見するようにしましょう。



糖尿病治療とがんの関係

米国癌協会(ACS)と米国糖尿病協会(ADA)が共同で設置した専門家グループにより発表されたコンセンサス・レポートによると、

「糖尿病患者は癌(がん)リスクも高い」とのこと。特に2型糖尿病と特定のがんとの関連が認められており、糖尿病そのものがリスクを増大させるのか、肥満などの共通する危険因子が原因なのかはわかっていないとのこと。 また、別の研究によると、インスリンなどを用いた糖尿病治療と一部のがんとの関連も示されている。

しかしながら、決定的な科学的根拠がなく、インスリンが原因なのか、その他の糖尿病の危険因子が関与しているのかを明らかにするのは難しいとのこと。

肥満者やインスリン値の高い人は特定のがんへの罹患率が高いことはいくつか示されているもののが、あらゆるがんに当てはまるわけではない、と、著者の1人、米マサチューセッツ大学メモリアル・メディカルセンターのDavid Harlan博士は述べている。

ただ、最も好ましくないのは、がんをおそれるあまりインスリン治療をしないと、糖尿病の合併症を引き起こすことになり、そちらの方が危険だ、とも。