糖尿病神経障害

糖尿病神経障害とは

糖尿病神経障害は、末梢神経の機能が損傷を受けます。

末梢神経は全身に広がり、感覚神経、運動神経、自律神経がありますが、すべて障害を受ける対象となります。なかでも痛みを感じる感覚神経に障害が現れやすく、手足の咲樹のしびれ、痛みをあまり感じないということが、片方だけでなく、左右ともに現れます。

その他の症状としては、発汗、低血圧、心筋梗塞、便秘、下痢、手足の痺れ、手足の痛み、手足の壊疽、無発汗、排尿障害、インポテンツなど、症状は様々です。



末梢神経障害

末梢神経障害は通常、足先から左右対称に現れます。

感覚としては足の指先の違和感、足底に紙が張り付いたような感覚、足先のしびれなど様々です。手にも同様な症状が出る場合があります。

末梢神経障害が進行すると、神経の死滅の進行により、症状が弱くなったり無くなったりすることがあり、改善したのか悪化したのか見分けが付かないことがあります。

この治療としては、軽症ならば血糖コントロールで改善することも多いですが、症状が進行していると、さあれに糖尿病性神経障害治療薬、ビタミンB12、抗けいれん薬、抗うつ薬などにより治療しますが、改善に時間がかかることもあります。



自律神経障害とは

自律神経は意思とは無関係に心臓や血圧、胃腸の動きを調整するものです。

これが高血糖により阻害されると、脈拍数が運動時にも変化しなくなったり、立ったときに血圧が下がりふらついたり、食事しても胃腸がうごかずもたれる、下痢、便秘なったり、排尿がうまくいかない、勃起障害(ED)になるなどの症状が出ます。

また、インスリンや経口血糖降下薬で低血糖が起きた場合に低血糖症状が現れない「低血糖無自覚」も、自律神経障害にによるものです。

自律神経障害の治療は、血糖コントロールはもちろんですが、自律神経障害による症状による事故を防ぐことが必要になります。つまり症状によって治療が異なってきます。

例えば、起立性低血圧であれば起床時、お風呂、トイレなどではゆっくりと立ち上がるようにします。この症状の場合、低血圧だからと言って血圧を上げることはしません。

排尿障害であれば泌尿器科にかかる必要があります。神経因性暴行があれば尿路感染症の危険があるため、カテーテル等を用いた治療も必要になります。